ようやく円安の兆し
2024年12月にドル/円が148円から151円まで急速に円安に動いた背景には、国内外の経済および政治的要因が絡んでいます。
1. アメリカの金融政策と経済指標の影響
米国のFRB(連邦準備制度理事会)議長であるパウエル氏の講演や、米国の雇用統計の結果がドル高を支える要因とされています。市場はFRBの利上げ動向に注目しており、利上げが継続される場合、ドルが買われやすくなります。
2. 中東情勢と世界の政治的リスク
中東情勢の不安定化は、安全資産とされる円の買いを誘発する可能性があるものの、今回はドルの方がリスク回避の資産として選好され、円安につながったと考えられます。
3. 日本の経済動向と政策の影響
日本国内では、年末の季節的な円買いの需要が例年見られますが、日経平均株価の底堅さやGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による定期的な買い入れが、リスク選好の流れを生み出している可能性があります。また、NISA(少額投資非課税制度)を通じた個人投資家の資金流入が市場の安定を支えている面もあると考えられます。
4. 今後の為替見通し
為替市場では、12月末に向けてドル円がさらに円安に進む可能性が指摘されています。一部の予測では、年末までに161円台、さらに翌年1月には166円台に達する可能性もあるとされています。
これらの要因が複合的に絡み合い、ドル/円は短期間で148円から151円に上昇しました。今後もFRBの金融政策、米国の経済指標、日本の国内要因などが重要なポイントとなりそうです。
ふむふむ、月並みな理由ではあるけれど、チャート的にも円高圧が弱まっており、円安に傾きやすい状況です。161円まで円安が進むかは疑問ですが。